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2017年5月19日

「企業風土」を言い訳にするな 日本大学教授 稲葉 陽二氏

 昨日(18日)の日経朝刊 日本大学教授 稲葉 陽二氏の意見が第27面に掲載されました。

 大企業の不祥事がいつまでたってもなくならないのはなぜだろう。日本では過去20年あまりの間に何度も商法が改正され、企業統治の改善がうたわれてきた。しかし、この数年でも東洋ゴム工業による免震ゴム性能偽装、三菱自動車の燃費データ改ざん、東芝の不正会計などが相次いだ。

 不祥事が起きるたび出てくるのが「企業風土」というキーワードだ。企業が設置した第三者委員が「企業風土に問題があった」と指摘したり、経営者が「企業風土に流されてしまった」と反省の弁を述べたりする。この企業風土という言葉が言い訳に使われていないだろうか。

 私は人と人との絆を示す「ソーシャル・キャピタル」という分野を研究している。これは通常の生活では、あればあるほど豊かになると考えられる。しかし、会社内のソーシャル・キャピタル、すなわち企業風土は特殊である。構造をきちんととらえて対処しないと不祥事はいつまでもなくならない。

 会社内のソーシャル・キャピタルの最大の特徴は、トップが自由に情報やネットワークを操作できる点にある。情報を下に伝えてもいいし、伝えなくてもいい。下から上がってきた情報をみんなで共有してもいいし、無視してもいい。少人数の「お気に入りの人たち」だけで会社の中枢を固めたり、「たこつぼ化」する専門家集団を放置したりすることもできる。

 これらの積み重ねがまさに企業風土となっていく。つまり、企業風土というのは勝手に存在しているものではなく、トップが作り上げるものなのだ。

 身近なところで考えれば、部長が代われば部の雰囲気はがらっと変わるだろう。そうでなければその部長は仕事をしていない「おかざり」といってもいい。「企業風土が変えられなかった」というようなトップの言い訳は通用しない。

 私が東証1部上場の100社以上の閉鎖性(社長の生え抜き度合いなど)を調べたところ、より閉鎖的な企業ほど不祥事が多かった。トップは風通しの良い組織をつくるよう努力すべきだ。それは社外取締役を増やすといった制度上の問題だけではなく、身近な人の配置やコミュニケーションのあり方も見直すことである。

 企業は資本主義の要であり、社会の公器である。トップは企業風土という言い訳に逃げる前に、自分ができることを見つめ直してほしい。

 以上、皆様のお役に立てば幸いです。

投稿者:株式会社コストダウン 日時:03:35 | 

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